Nikon ES-1の改造

遺品。

ES-1でフィルムを取り込む際、前後と回転方向の調整をした後、それを固定する方法がない。ES-2ではネジで固定できるようなので、それを真似て改造する。

また、毎回スライドマウントにフィルムを入れるのは面倒なので、ストリップの状態で取り込めるようにしたい。

(2020/1/18)

初稿


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分解

接着されているネームプレートを剥がしたい。アクリル板に貼り付けられており、これは溶剤に弱いので剥がすのが難しい。




少し薄めたエタノールをつけながらスクレーパーを使って剥がしたが、ネームプレートを変形させてしまった。この方法はあまり良くないようだ。

ネジx2を外す。



筒から部品が分離する。



筒と前カバーはネジで固定されている。筒を左に回せば外れる。丸印の辺りで1点だけ接着ドメされていた。



筒と前カバーを分離した。



内筒はそのまま前側から抜ける。



内筒を抜いたところ。



筒同士の抵抗を作っていたのは、銅箔板と白いプラバン。

厚さを測っておいた。銅箔板は0.06mm。プラバンは0.89mm。



改造

改造は、単にタップでネジ穴を開けるだけ。M3の穴を開けた。下穴を開ける際に筒を傷つけてしまった。



完成。

ネジ穴にローレットネジを入れた。締めこむと筒の位置が固定できるようになった。筒を傷つけないよう、ネジの先端には硬質タイプの接着剤をつけて硬化させておいた。

板バネは必要ないので外して保管しておく。ネームプレートは4点でごく軽く接着した(G103)。

フィルムホルダーはタミヤのプラバンで適当に作ったもの。これにストリップを挟み、ホルダーごと左右に滑らせて撮影していく。



そのままでは乳白板と筒前カバーの隙間が大きすぎるため、乳白板の上下にプラバンを貼り付けて嵩上げし、更に滑りやすいようにフェルトを貼り付けた。

フィルムホルダーが上側に抜けないよう、筒前カバーの上の方にストッパーになるプラバンを貼り付けてある。



ホルダーは前後に分かれる。この間にフィルムを挟む。



段差でフィルムを固定できるようにしてある。

フィルムを挟んだ状態でホルダーを固定するのはダボ式にした。タミヤのプラ丸棒で簡単に作れる。耐久性が低いのが難点。


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