事前確認 - Hasselblad 500Cの修理

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事前確認

分解前に各部の機能や状態を確認しておく。

まずはファインダーユニットを外す。



フレーミング用と思われる透明プラスチックの板とスクリーンを外しておく。



スクリーンの裏側には赤いビニールテープが貼ってあった。前側を表しているのだろうか。スクリーンに前後左右はないと思うので、裏側を表すマークだろうか。



丸印はスクリーンの高さ調整のスペーサーのようだ。全部で4つ。写真は左側の2つ。側面がローレットなので、これ自体がネジなのかもしれない。



マガジンを取り付ける後ろ側。

A:遮光板。たまにレリーズ状態で閉まりきらないことがある。

B:巻き上げギア。ハーフギアでマガジンと連結してフィルムを巻き上げる。写真はマガジンを取り外せる状態で、ギアの歯がない部分が見えている。

C:レリーズ伝達部分。レリーズボタンを押すとCが飛び出てマガジンに伝達する。



巻き上げ途中。ギアの歯が出ており、これがマガジン側のギアと噛み合う。



レリーズボタン押下中。レリーズ伝達金具が出っ張っている。



レリーズボタン押下中。上側の遮光板が開ききっていない。指で押しこめるが、バネの力でこの位置に戻ってくる。この程度なら実際の撮影で蹴られることはないだろう。



レリーズ後。下側の遮光板が閉まりきらない。巻き上げるか、巻上ノブを巻き上がらない程度にカチャカチャ動かすとと閉まっていく。



マガジン。Bは本体のギアBとリンクする巻き上げギア。Cは本体のレリーズ伝達金具Cとリンクする部分。



本体前側。レンズとリンクするチャージバーがある。チャージするとこれが左に回転する。写真はレリーズ状態。

丸印はレンズのチャージ係止を解除するピン。



チャージ状態。仕様通りならチャージバーが赤い点の方を向く。この個体で赤い点をわずかに行き過ぎた場所で止まった。レリーズすると右に回転する。



レンズのマウント側。矢印がレンズシャッターをチャージするチャージシャフト。赤い矢印はチャージ方向を示しており、右に1回転させるとチャージする。写真はチャージ状態。スリ割りが赤い点の方を向く。

ボディに取り付けていない状態では、チャージシャフトを回してチャージ完了すると、そこで係止される。丸印矢印のピンを横に押すと係止が解除され、レリーズ開始。

レンズを本体に取り付けると、この部分が本体側のピンに押されて係止されない状態になる。レリーズは、ボディのチャージバーで、レンズのチャージシャフトを左回転させることによって行われる。



レリーズ状態。



本体のマウント部分。レリーズ状態では丸印のピンが飛び出してレンズの着脱を阻害する。チャージするとピンが引っ込む。ミラーと連動しており、ミラーが下がっているとピンが引っ込むようだ。



矢印はレンズ取り外しボタン。このボタンを押すと丸印のピンが引っ込んでレンズを取り外せる。

おおむね各部の機能を確認できたので、分解を始める。


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