メーター,ミラーユニットの分解 - OLYMPUS Pen FTの修理

←1つ前の記事 次の記事→

↑INDEX

メーターの分解

前板からメーターを分離する。ネジ×3。





矢印のギアが外れるので、保管しておく。

このギアは速度ダイヤルとリンクし、奥のピニオンギアがメーターの赤ベロを動かす。ギアを右に回すと赤ベロは左に、ギアを左に回すと赤ベロは右に移動する。

ギアを外すと赤ベロは右端(番号の大きい方)に移動するので、組み立て時は速度ダイヤル取り付け時にギアを回して調整する。初期状態ではISO100の「B」モードで「0」だけに赤ベロがかかっていた。



ハーフミラーがある。横にスライドすると外れる。レンズから入った光をファインダーとCdSの2つに分離するためのもの。



端の部分、メーター表示部分は素通しガラスになっている。t0.94。蒸着は端がすこし剥がれてきているが、使用に影響はない。



センサー部は外せそうだが、その必要はないだろう。

矢印のカバーは赤で囲った部分で接着されている。ここを外すとメーター表示をファインダーへ送るプリズムやミラーが露出する。内部に反射防止用と思われる植毛紙がある。必要なら分解するとよいだろう。



更に前板からファインダーユニットを分離していく。ファインダー側にネジ×1。



メーター側にもネジ×1。





裏側に劣化したモルトプレーン。張り替えておく。



ミラー制御ユニットを外す。ネジ×3。左側のみ皿ネジ。



矢印はミラーから伸びているピン。ミラー制御ユニットがこのピンでミラーの動きを制御する。



ミラー制御ユニット裏側。

矢印の長穴にミラーのピンがはまっていた。

Aのバネは、ユニットを外す前はミラーのピンにかかっていた。組み立て時はミラーのピンにかける。このバネは外れて飛んで行ってしまいやすいので注意。



スクリーンの端にもモルトプレーン。ミラーのクッションだろう。張り替えておく。

ここプリズムは接着されており、外れなかった。少し力を入れれば剥がれそうだが、スクリーン周りは汚れていないのでこのままにする。



ミラー制御ユニットを分解する。A,B,Cの3つのネジを外すとカバーが外れる。Aは逆ネジなので注意。

Aを外すと穴あき円盤も外れる。この円盤の穴にはバネの端がかかっているので外す。



矢印のバネはかかる場所が間違っている。本来はAにかかる。




更に分解する。矢印のネジ×1を外す。

なお外す必要はないが、Aのネジは逆ネジだった。



ネジは部品の回転軸になっていた。

矢印の部品を外す。先にバネの掛かりを外しておくこと。



ベンジンに浸けて超音波清掃を何度か繰り返して汚れを落とし、必要な個所に注油する。特にAのチャージギアの歯にはモリブデングリスをしっかり塗っておく。

強くこすれるが外れない部品(矢印で示したギアの軸やコロの軸)はどうすればいいのか分からなかったので、とりあえずラウナオイル#40を少量流し込んでおいた。


←1つ前の記事 次の記事→

↑INDEX