minolta AL-Eの修理 - 分解3(シャッターユニットまで)

目次:

←1つ前の記事  →次の記事

↑最初の記事


前からの分解


レンズユニットを前から分解していく。押さえリングを回して外す。



社名板をそのまま外す。



黒いリングをそのまま外す。



CdSユニット外す。そのままではISOレバーが引っかかるので、ISO500にする。速度は250~15にする。500と8はスイッチが干渉する。



外したところ。

CdSユニットのISOレバーが、レンズ側の丸印の穴から外せた。矢印の部分は速度設定リングの切り欠きの端。速度500だと、この端が穴にに干渉してISOレバーが引っかかる。速度8だと反対側の切り欠きの端が干渉する。



CdSユニットを裏返し、赤線x2のハンダを外す。CdS自体はCdSユニットから抜けなかった。接着かもしれない。

丸印は速度リングの回転をシャッターユニットに伝える部分。ISO設定のクリック感を兼ねている。



フィルター枠&速度リング(一体になっている)を外す。ネジx4。弛みドメ。



レンズ側(A)の突起は、フィルター枠&速度リングの穴(A)にリンクしていた。

次に前群レンズを外す。外側のカニ目。



シャッターユニットカバー外す。銀色のネジx4。(A)だけ頭に厚みのあるネジ。

矢印の下に速度のクリック感鋼球があるので紛失注意。



外したカバーの裏に鋼球がくっついていた(丸印)。保管する。

次に矢印の絞りリングを外す。丸印でリンクしている。絞りリングは右回りで開放、左回りで絞り込み。



シャッターユニット

(1)速度設定ディスクを外す。(1)の回転角度によってシャッター速度が変化する。

シャッターユニットとのリンクを確認しておく。(2)は秒時カム。(3)はスローガバナーのon/off。ピンが(3a)のところに来ると中央側に移動できるようになり、スローガバナーが有効になる。(4)は(1)の回転角度の制限用。(5)はクリック感鋼球が当たる部分。



速度設定ディスクを外したところ。写真はレリーズ状態。大まかなシャッターの動きを確認しておく。

(S)スローガバナー。(T)セルフタイマー。

後ろ側のチャージレバーを回すと(1)が右回りに回転してチャージ。(1a)が(2a)に係止されてチャージ完了。

(1)の回転に合わせ、接続している(3)が引っ張られて右に移動。そのまま(4)シャッター羽根操作リングの一部(4a)に係止される。写真では(4a)は(S)の下に隠れて見えない。



既に説明したが、シャッターユニットの後ろ側の(5)がチャージレバー。左回りでチャージする。



前側チャージ状態。(1a)が(2a)に係止されている。

(6a)レリーズレバーを動かすと反対側(6b)が移動、それが(2b)を押す。すると(2a)が移動して(1a)の係止が外れる。(1)が左に回転してレリーズ開始。

(1)が(3)を左に押すと、(3)が(4a)を押し、(4)を左に回転させてシャッター羽根が開く。

(1)の回転中、(1b)が(S1)にぶつかる。(S1)はスローガバナーの部品で、(1)は指定秒時分の抵抗を受けながら(S1)を押して回転する。

更に(1)が回っていくと、今度は(3)が右に引っ張る。(3)は(4a)を引っ張って(4)を右に回す。するとシャッター羽根が閉じる。

(7)はセルフ関係のリンクで、セルフタイマー作動中は(7)が(T1)に邪魔されて右に動けない。(4)は(7)と接続せれているため、(4)も動かず、シャッター羽根が開かない。セルフタイマーの動作が完了すると(T1)が上に逃げて(7)が右に動き、(4)も左回転してシャッター羽根が開く。

なお、手動で(4b)を右に動かすとシャッター羽根を開くことが出来る。



写真はシャッタースタック状態。とくに引っかかる場所があるわけではない。一旦、後ろ側のチャージレバーでチャージし直し、チャージレバーがゆっくり回転するように指で抑えながらレリーズすると、シャッター羽根に油汚れが見えた。これが故障の原因らしい。羽根は後ろ側から分解する必要がある。


←1つ前の記事  →次の記事

↑最初の記事