組み立て - OLYMPUS Pen FTの修理

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組み立て

組み立て時の注意点。

シャッターユニットをボディに取り付ける際、ギアの嚙み合わせに注意。ここが違うと2回巻き上げになったり、数回に1回だけ2回巻き上げになる。シャッター側ギアのBは状態が決まっているが、ボディ側のギアAは動く。

Aを左に回して(巻き上げとは逆方向)止まった位置でAとBをかみ合わせる。嚙み合わせたらネジで固定してテストする。5回程度チャージとレリーズを繰り返し、一度も2回巻き上げにならなければ大丈夫だろう。

うまくいかない場合は、巻き上げレバーを動かすとAが右に回るので、ゆっくりと回していって「カチッ」と音がした瞬間の位置でBと噛み合わせるとよいだろう。



前板をボディに取り付ける際、シャッター側のAがミラー側のBと干渉する。ボディをチャージするとAを左に押し込むことができるので、その状態で前板を取り付ける。

また前板を取り付ける前に、シンクロ接点のビニル線をボディに入れておくのを忘れないようにする。



大体はまったら、シャッター側のギアCとミラー側のギアM3が嚙み合う直前の位置にしておき、その状態でEを左に押してボディ側のシャッターを切る。



M3のギアの側面は赤点線のようなカムになっている。カムの一番低い場所にM7が位置しているのが初期位置になる。この状態になるようM3を回して調整し、シャッター側のギアと嚙合わせる。カムの頂点に位置するギアの歯をマーカーで塗っておくと分かりやすい。

この位置が間違っており、カムの高い場所にM7が当たっている場合、シャッターを切った際に絞り込みレバーが絞り込み状態から戻らず、ミラーが数回開閉する症状が発生する。



分解で一度M1を外した場合はミラーの初期チャージができていない。

巻き上げレバーでチャージした後、Eを押してシャッターユニットのみレリーズすれば、ミラーの初期チャージができる。この個体では1回チャージで十分だった。


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